賃労働がおわらない。待機時間発生中だが帰れない。というわけで以下いきぬき。

左翼共産主義がWikipediaに立項されてる。あれ、国際共産主義潮流もあるのか…ってとこで、もう誰が書いたのか分かっちまう、同志、元気?

左翼共産主義の項目で人名がカタカナ化されていないのを補遺すると、

Amadeo Bordiga アマデーオ・ボルディーガ
Herman Gorter ヘルマン・ホルテル
Otto Rühle オットー・リューレ
Sylvia Pankhurst シルヴィア・パンクハースト
Paul Mattick ポール・マティック

マティックなんてほとんど紹介ないんじゃないの、日本では。ボルディーガ、ホルテル、リューレあたりは少しは知られているかもだけど。ホルテルの「同志レーニンへの公開書簡」は「左翼小児病」論を激烈に批判した小論で重要かなと(非ボルのコミュニストにとっては)。パンクハーストは女性参政権論でおなじみ。

しかし綱領主義派のアナキストがこの潮流にもっとも関心を示してきた……というのは歴史の皮肉としかいいようがない。なだれをうって「権力を取らない」だのなんだのと今になってまたぞろほえだす元ボルシェヴィキ、おそいよ(それにこういう波って、ソ連が東欧支配のためにくりかえし侵攻したときや、東欧の人民民主主義体制とソ連が最後的に解体したときなどにあらわれてきたんで、またかという感じがする)。「またもや今さらアナキズム風味、でも党派的利益のためにアナキズムに宗旨がえしましたとはいいたくないボルもどき」の「対抗権力」論なんぞボルシェヴィキと同時代に存在してきた「左翼共産主義」諸潮流のなかでほとんどいいつくされてる。元共産党とJR総連革マルが一緒になって翻訳したホロウェイをありがたがって読むような季節はとうにすぎさってらぁというべきか。

話が脱線しまくりだが書いとこう。ジョン・ホロウェイ『権力を取らずに世界を変える』を訳した大窪一志・四茂野修のうち、大久保は共産党をやめたクチ、四茂野はJR総連の理論担当、版元は同時代社。この同時代社は「新日和見」の川上徹が社主で、ボル系左翼に公調スパイ宮崎学やJR総連革マル親玉の松崎明をくっつける文化工作をこの数年やっている。世も末だ。JR総連革マルが「権力を取らずに」だと? 組合内部で権力とったからこそいまのJR東日本があるんだし、国会にも直系議員を送り込んでるのによくいうわ。「新日和見」で共産党パージされた人たちの一部も、つきあう相手よく考えたほうがいいんじゃないの。よけいなお世話だけど。

さらに脱線。ネグリとかホロウェイあたりの非ボル的コミュニスト現代思想風味な人々の著作をもてはやすなら、上記の「左翼共産主義」の人らのものや、Wikipediaの上記項目では言及されていないジョンソン=フォレスト潮流(C. L. R. ジェームス、グレイス・リー・ボグス、ラーヤ・ドゥナエフスカヤら)や、分裂時の一方の組織である「現実に対峙する」(Facing Reality)グループの理論的作業をふまえたほうがいいような。とくに後者はフランスのカストリアディスらとの交流があって、トロツキストから出発してオートノミスト的なコミュニズム、もしくはリバータリアン・コミュニズム(絶対自由共産主義という訳語はあまりうまくないが、そういう感じ)に行きついている。じつはイタリアのアウトノミア連中はこのながれとも無関係ではないんだよね。

しかし……参照するのはいつも欧米という理論帝国主義問題、どうなのよ。